FY22の新年度開始にあたって

FY22の新年度開始にあたって(2022年3月31日)

 

 代表取締役社長の矢田でございます。

 

 本日をもちましてFY21(2022年3月期)の最終日となりましたので、今年度の振り返りおよび来年度にむけてについて言及したいと思います。


■FY21の振り返り

 前半戦は一向に明けないコロナ禍真っ只中であり、シェアオフィス海外拠点の手仕舞いなどしながら足元の利益水準の回復をセットアップ開始したところからスタートする年度でありました。デジタルPR系はというと、堅調推移はしていたものの、中小企業層の顧客を中心としてやや伸び悩みが発現してきていた時期でもあります。

 中盤となる2Q~3Qには段階的な利益確保できたもののトップラインの伸びが鈍化し横ばい推移となり、これは大局観としては想定範囲での進行具合ではありました。しかしながら、年末年始において、コロナ禍明けはまだまだ先送りとなることを予見させる第7波により、一時シュリンクでは対処しきれないコロナ禍ならぬコロナ沼とならぬように、重きをおく投資比重を変えるべく経営方針の変更に舵をきることに致しました。くしくも、上場から丸6年経過し、株価もラクダの2コブ状態で上場直後に戻ってしまった形状となっております。

 終盤となる4QはFY22を『第2創業期』と位置づけるレベルでの戦略見直しを図るとともに準備支度をするに至っています。既存資産のクロスアセット推進とともに投資指針を洗い替え、経営意思決定も新たなリーダーのもと、ゼロからならぬ1からリスタート判断と致しました。

 コロナによりヒト資産の動きが大きくかわり、更にモノ資産の単価を一変させるゲームチェンジャーとなるロシアショックが差し迫っております。余談を許さない環境下となりますが、既存アセットの最大活用ならびに新芽となる軸創出を実現していく第2創業期としてまいりたいと思っている次第であります。


 最後に、先般開示いたしましたが、新方針推進にあたり、創業より15年つとめた代表取締役社長を退き、後進へバトンを託すことに致しました。引き受けてくれた新社長の庄子さんとは長い付き合いとなりますが、良いところも悪いところも総じて信頼するパートナーであり、今後おそらく悩み苦しむ立場の局面が訪れるであろうときには、同じ立場を経験した者としてフォローしてまいりたいと思います。庄子さんには、新たな戦略における中期計画を開示するタイミング(5月中旬を予定)では、自分の言葉でお伝えする機会がくることになる予定となります。

 僕はというと、新たな新芽となるものを模索する活動にシフトしてまいりたいと思っておりますので、改めて皆様のご指導のほどをお願いする所存であります。



■新任社長のコメント

 4月より代表を務めさせて頂きます庄子です。矢田さんと創業来15年間、量の追求をスローガンに取引先や拠点の拡大を通じた売上成長を追い求めて参りましたが、外部環境の変化により、私たちの事業ドメインの中心であるコミュニケーションとワークスタイルはニューノーマルへ移行し、私たち自身もパラダイムシフトのタイミングが到来しました。

 目下、既成概念や業界標準等の先入観に縛られることなく、ニューノーマルにおける各プロダクトの提供価値はどうあるべきかを各事業部で精査し、順次、新たな価値創造に向けたプロダクト開発やマーケティングにチューニング中です。合わせて「思考と行動の中心は顧客である」という行動指針を定め、従業員の評価制度もステークホルダーへの価値提供に対する評価軸にウェイトを置き、投資方針もプロダクト提供価値を向上させることに重点的に配分するようシフトしております。

 今後は顧客価値向上だけではなく、株主の皆様の付加価値も向上させるべく、利益率やROA、ROE、時価総額を意識した経営方針を進めると共に、第2創業の進捗について様々な角度で積極的に情報提供をしてまいります。




 以上、投資家の皆様におかれましては引き続きのご支援のほどよろしくお願いいたします。