シェアオフィス環境の大変動に備えてまいります(2021年2月28日)
代表取締役社長の矢田でございます。
本年度も終盤にさしかかり、いまだ緊急事態宣言期間でありながら、混乱の1年度を振り返るとともに、来年度以降への計画等をより精査している最中であります。
■シェアオフィス事業のプロダクトの方向性について
緊急事態宣言期間がさらなる後押しとなり、我々の生活環境は、新しい生活様式が根付き、それにあわせるようにテレワーク系の各関連事業者の動きが活発化され、シェアオフィスの市場構造の動きがまことしやかにみえてきましたので現時点における考察をまとめてみました。
新しい生活様式による急拡大進行中なのは『黄色の部分』です。在宅勤務の補助機能としてのコワーキングデスク設備が、街のあらゆるところに設置されていっています。近い将来は、駅等の看板にコワーキングスペースの看板が設置され、住宅用マンションではエアコンやネットと同様でコワーキングスペースが標準設備化されていくのではないでしょうか。この部分を『フェイズ1』と記載しています。
そしてこのフェイズ1の急激な進行は『水色の部分』のフェイズ2(当社クロスコープのメイン部分、企業向けのサテライトオフィス提供)にどういう効果をもたらすのかを考えています。
① 企業向けの分散オフィス利用シーンにおいてターゲット拡大と利用ハードルを下げてくれる影響
② サテライトオフィス設備への期待値がより高度なものになっていく影響
当社にとっては①は専ら好材料で内覧等の状況を通じても手応えのある部分です。一方、②は市場拡大と競争力開発は一対であり、商品力の底上げが当然求められてくると想定しています。コロナ禍の沈静後を見据えて競争力と持続性を備えるものを中期的に考えた結果としては、やはり利便性が高く高価格帯のハイグレード設備を中心とする商品構成が適当であると判断しているところであり、これに該当しない拠点は段階的縮小し、該当する拠点設営は段階的設営をする方針であります。大型拠点の新橋や新規拠点の横浜は、(緊急事態宣言下というイレギュラー期間ではどうしても内覧激減してしまいまい振るわない期間も含まれるものの)内覧からの契約率はかなり高いものがあります。新しい生活様式が浸透する過程で、企業の選択肢と求められる機能は、間違いなく1~2年前よりも高機能化を求めていることが確認できています。
これらを踏まえ統廃合を進捗させることに数ヶ月を要しながらも、中期的には高機能オフィスの設営もひるまずに段階的設営を進行させることを考えているところであります。また、急拡大している個人向け市場は、当社のメインプロダクトとする想定は現在ではしておりませんが、今後さらに拡大する該当市場であることは間違いありませんので、何らかの形でサービス促進に関与するあり方は模索してまいりたいと考えております。
■デジタルPR事業の投資方針について
3年前にインフルエンサー広告に参入・コミットするとし、2年前に法人営業体制に大幅な投資すると宣言し、ようやく成果が見えてきたところであります。更なる拡大進行はしていきますが、立ち上げ期でない以上は、その投資は『集中的』なものから『段階的』な方法として進行する方針であります。前述のシェアオフィス事業と同様、市場拡大の影響は、商品の高機能化を推進することになるわけなので、商品力上昇に資する投資は常々検討しているところではあります。こちらもある程度考えまとまり次第に、何らかの形でご報告していくようにいたします。
以上、投資家の皆様におかれましては、とりわけ今年度はご心配おかけすることの方が多くなっておりますが、ひるまずに愚直に取り組んでまいります。引き続きのご支援のほどよろしくお願いいたします。