2022年3月期 第2四半期(通期)連結決算の概要について(2021年11月5日)
代表取締役社長の矢田でございます。
■連結決算サマリー(ファイルはこちら)
<2Q累計>
売上高 2,348百万円(前年比 105.4%)
EBITDA 327百万円(前年比 95.7%)
営業利益 104百万円(前年比 146.6%)
<2Qのみ>
売上高 1,182百万円(前年比 104.3%)
営業利益 76百万円(前年比 219.3%)
2年前、利益より売上優先として大型投資をし、売上急増しはじめ回収期突入になりかけた矢先にコロナ禍に突入しました。その後、苦渋の判断で統廃合を進行しながらも売上/利益のバランス経営にシフトしてまいりました。
その進行結果として、この2Qにおいては、売上成長率は物足りない水準であるものの、売上構成比はデジタルPR事業(56%):シェアオフィス事業(44%)となり事業ポートフォリオのバランスが変わってまいりました。そして、営業利益は約8四半期ぶりの水準に戻ってまいりました。
現在の外部環境はというと、行動制限の段階的解除による消費回復効果を大手企業は様子見状態であり、近いうちに計画されている政府による経済喚起策たるものが、リベンジ消費にどこまで効果がでるのかを大いに期待するところであります。いずれにしても、いまだ予断を許さない環境ではあるとはいえ、この1Q~2Q期においては、底打ち確認とやや復調傾向まではもってこれたというステイタスとなりました。
■デジタルPR事業(2Q累計)
売上高 1,323百万円(前年比 123.6%)
セグメント利益 319百万円(前年比 195.5%)
主要KPI
-インフルエンサーPR案件数 488件(前年比 180.7%)
-リリース配信数 22,615件(前年比 123.5%)
-リリース利用社数 11,663社(前年比 131.6%)
-クリッピング案件数 7,839件(前年比 116.9%)
2Q累計では、全サービスともに堅調な成長進行しており、とりわけインフルエンサーPRとリリース配信が大きく牽引している状況で中間期を終えることができております。
一方で、2Qのみを考察すると成長力がやや鈍化傾向となっており、行動制限期間が2021年度において想定以上に長引いた影響が企業の販促モチベーション低減に直結していると感じております。とりわけ大手企業の販促活動が、量・質両面において様子見姿勢となっていることが主たる要因と考察しています。
※なお、宣伝広告ツールではなく、総務ツールとしての反社チェックサービスのRISKEYESはこの環境下でも非常に大きな成長を持続しております。KPIではクリッピングサービスのデジタル案件にカウントしております。
当社においては、サービスポートフォリオが複数あることを強みと捉え、顧客ターゲットの網羅性×クロスセル進行をより最大化するよう営業体制強化を再開しようと思っております。1年前3Qにはコロナ禍真っ最中でも最高水準に事業成長しましたが、GOTOキャンペーン期間による消費活動喚起に加え、その前段階までに営業体制への人員投資により大幅な成長を実現することができました。コロナ禍がこれ以上深刻になり消費活動が更に冷え込む可能性より、回復転換する可能性の方が高いと想定し、ここ1年程度一時停止していた営業体制強化方針を段階的に再稼働していく予定としており、全サービスの顧客基盤の最大化を将来価値と定義し、やや攻めの姿勢に転換準備してまいりたいと思っているところであります。
■シェアオフィス事業(2Q累計)
売上高 1,025百万円(前年比 88.5%)
セグメント利益 △ 5百万円(前年比 - )
主要KPI
-稼働席累計(国内) 11,808席(前年比 108.3%)
-稼働席累計(海外) 3,149席(前年比 56.7%)
冒頭申し上げましたが、コロナ禍の影響を踏まえ、過去3四半期に渡る統廃合期間が終盤になり、2Qでようやく営業黒字化するまでもってこれました。海外サービスは大幅に手仕舞いをして(直近はベトナムの手仕舞いを開示しております)、海外ボリュームが大幅に減少していますが、国内サービスで稼働低下を極小化し、横ばい期間をはさんでやや回復までもってこれた次第です。
コロナ禍によってオフィスのあり方が再定義されるとともに、シェアオフィスはダウンサイジングや短期利用に大いに利用されるよう広く認知されはじめており、中にはワクチン接種や協力金事務所会場等への利用使途まで広がっている状況です。そのような中で当社は『大手企業向けサテライト利用』に絞り運営しており、前述した総務ツールの販売が好調であることや足元のオフィス内覧規模が増加状況も踏まえ、各社が宣伝広告活動とは別次元で、オフィスを含めた総務面におけるウイズコロナ体制準備の進行が加速してきていることを感じているところであります。
コロナ禍の完全収束は流動的であり、行動制限発出が近い将来発出される可能性がゼロではないため、まだまだ余談は許さずに好転したとまでは言い切れず、まだまだ足踏み状態の可能性もありますが、最悪期はようやく脱した2Qとなりました。
■中間配当について
コロナ禍による打撃により、昨年度、大きな特別損失計上で最終赤字決算となり株価にも大きな影響を与えてしまいました。株主還元は、事前にお約束していた事柄として、株主優待と期末配当を実行し本決算手続きを終結となりました。その後、僅かですが自社株買いを実施しながらも、ご心配やお叱りの言葉を頂戴しつつも、なんとかこの2Qで底打ち状態の確認できたことをご報告できたことは1つの区切りとなりました。
一方で、比較的楽観主義な傾向がある私も、ことコロナ禍は相当に保守的に判断するようになり、現時点においてのコロナ禍はまだ不透明感を有していることから、回復が強く持続していくだろうと断言するまでは至っていないのが率直なところであります。
これら総合的に判断し、この中間期は内部留保を最優先させて頂きたいと強くお願いしたく、中間配当の無配の判断となりました。(期末配当は未定です)
今後のさらなる業績回復と事業成長への再トライに努めるとともに、持続的な配当拠出体質に戻せるよう邁進してまいります。
以上をもちまして、2Qの決算概要説明とさせていただきました。
投資家の皆様におかれましては引き続きのご支援のほどよろしくお願いいたします。